day3 12番
今日は遍路転がしと言われる焼山寺。ここでリタイアする歩きお遍路がものすごく多いらしい。気合いをいれて挑もう!
でも気合い入りすぎて朝4時に起きてしまった。眠い。
今日の朝御飯はものすごく美味しかった。最近、何の変哲もない、普通のものにものすごく感激するようになった。
旅館吉野さんありがとう。
しかも弁当(おむすび)まで持たせてくれた。
早速、山道にはいり歩き出したが序盤から登りがきつく、ものすごくしんどい。
道中には励ましのメッセージが沢山貼られていて、それらに励まされながらなんとか歩き続ける。
小学生だろうか、お遍路さんを応援するのは四国の本当に良い文化だと思う。
他には深いい言葉もある。人生即遍路…?
どういう意味だろう。
昨日買った飴を食べながら先に進んでいる。
これ、めっちゃ美味しい。
でも、しんどいものはしんどい。
序盤から休んでいたら、森の中でアフリカ人と遭遇。と言っても白人のアフリカ人。
名前はフランク。日本は初めてらしい。
日本初でいきなりお遍路とかすごい。
少しだけ話して俺は先に出発。この先、彼とはずっと一緒に廻ることに。
やっぱりきつい、足場は石や木で勾配がきつく、足を踏み外せば谷に落っこちそう。
金剛杖、ものすごく役に立つ。もう杖なしじゃ登れない。
登りも辛いけど、10㎏近くのザックを背負っているので下りも辛い。気を張っていないと足を捻りそうな急斜面。
本当に無事たどり着くのか不安でいっぱいだ。
そうこうしてるうちにやっと休憩地点。
正直、死にそうな程バテている。
少し休んでまた歩き続ける。
俺の心の声は「死ぐ~」って感じだ。
杖に捕まりながら、歩く歩く歩く、2時間...
やっとの思いで、中間地点。
ここでフランクと昼食をとることに。
フランクが、何故かバナナを半分くれた。
俺はおむすびを半分あげてお返しした。
半分ではなく、3分の2はあったかも。いつもの俺は多いほうを自分のものにしているが、この時は多いほうを差し出した。少し成長したのか。笑
その後、フランクは食べ物を沢山だして俺に半分以上、分け与えてくれた。やっぱり厚意は返ってくるものだ。と思ったがスーパーの半額のものがメインで賞味期限切れのものばかり。もらったおむすびはパサパサだったがありがたく頂いた。
その後も山を超え谷を超え、ようやく十二番の焼山寺に到着。途中、水がなくなり熱中症になりかけたがフランクが自分の分の水を差し出してくれて、なんとか歩き通すことができた。
お参りが終わった人曰く、途中で熱中症で倒れたらしい。水がないとヤバいということを身をもって体験した。
本当に、ヤバかった。
後は宿に向かうだけだ、聞くとフランクも同じ宿だったようだ。宿まで彼と一緒だ。英語が苦手な俺は正直に言うと、疲れてる状況で英会話できる余裕がなかった。でも、フランクとは水も食べ物も分け合う間柄。拙い英会話でなんとか頑張った。
宿まで、2時間かかるとのこと。しかも急斜面のダウンヒル。最後も大変。それでも、なんとか17時にようやく到着。
今日は7時に出発して、お寺ひとつだけで10時間もかかってしまった。本当に今日は疲れた。
明日は雨らしい…。はぁ~。
ご飯を食べて明日の雨具の準備しよう。そして今日は早く休もう。
フランクに明日の準備して休むと説明したら早くね~みたいな顔をされた。
フランクは29歳、俺は43歳、体力的には全然早くない。笑