day39 65番
今日は四国の中心に近い県境から山を上って65番の三角寺に行き、明日の66番の雲辺寺に備え香川の県境の徳島の宿、旅館岡田屋に泊まる。
旅館岡田屋は予約がなかなかとれない人気の宿である。シーズンオフの7月のため、なんとか予約ができた。どんな宿か楽しみだ。
距離が長いため、早朝から出発。朝日が眩しい。
すれ違う人が皆挨拶してくれる。
こういうことか。
挨拶はすごく、大事だとこのお遍路の旅で実感した。辛いときに、挨拶と労いの一言にどんなに勇気付けられたことか。
朝は本当に気持ちいい、日差しもちょうど良く、太陽の光が神秘的だ。
1時間ほど歩くとコンビニがあったので宿でもらった朝御飯を食べることにした。
しっかり食べて元気がでてきたので歩き始める。足首の捻挫が痛むが、昨日よりは幾分かは楽になった。痛み止めと湿布が効いているのだろう。
豚小屋があったので覗いてみる。
なんだか、かわいそうだ。
でも、豚肉を食べる自分にそんなことを言う権利はない。
上り坂が多く足首が痛いが足を引きずりながら歩き続ける。
高台から見える町並みがキレイだ。
ここは海と山の中間の町だ。
高速道路の側道をずっと歩く。
上り下りが異常に多い。
遍路の道しるべは江戸時代のものが今も残っている。ちなみにこれは死ぬまでに279回まわった人が建てたものだ。中務茂兵衞というレジェンドお遍路だ。
坂道が急になってきた。
しかも照りつける太陽と灼熱のようなアスファルトの上を通ると汗でビショビショになり暑くて意識が朦朧としてくる。
ここからは遍路道だ。
すごくキレイな道だ。
舗装道のようだ。
枯れ葉が目立ってきたが全く問題がない道だ。
道路に出た。
65番の三角寺まであとわずか。
坂がきつい。最後の最後がしんどい。
到着。4時間ほどの時間が掛かった。
山門まで階段が苦しい。
山門に到着。鐘が山門にある、必ず突きたくなるだろう。
そして大きなお大師様の像が。
宿までは下りが中心だ。
道もキレイだ。
普通の道路に。
街中が見渡せる。
民家の庭先の景色でこれは反則だ。
山の上に住む不便さよりも景観の良さを選択したのだろう。
山の上なのに家がいっぱいある。
休憩所発見。
足首の痛みが強くなってきたので、少し休もう。
山のなかに田んぼと家がある、自然と生活が融合している。
山に囲まれている。
太陽が照りつけるなか歩き続けるとフラフラになってくる。日用品店を見つけたので買い物を。
とにかく、身体を冷やそう。
クーリッシュで身体が冷えて、活力が湧いてきたようだ。
やっと民宿岡田屋が見えてきた。
ひたすら、進む。
歩道がなく車がギリギリで横切っていく。
恐ろしい。
前方にトンネル。
県境だから境目トンネルなんだろう。
久しぶりの長いトンネルだ。
長い。
トンネルの中で県をまたぐ。
トンネルを抜けると徳島県だ。以前過ごした県に戻ったが、県境のため、今日は徳島県に泊まって明日は香川県にいくことになっている。
もう少しだ。
キレイな看板だ。
街中に入っていく。
宿に到着。
面白い。
ご飯美味しい。
四国で最も予約がとれない民宿。お遍路さんを虜にする民宿。世界中から感謝の手紙をもらう民宿。その理由はお父さんと言われている宿の主人の暖かいおもてなしがあるからだ。
明日のルートについて丁寧に写真つきで説明してくれ、お遍路にまつわるいろいろな話をしてくれた。90歳になったばかりのようだ。
すごく元気だ。スマホも使いこなしている。
明日のルートについてお手製の地図をくれた。
すごく優しくて面白い御爺さんの宿。
こんなに楽しく過ごせたのは久しぶりだ。
今日は30㎞近く歩いた。
明日は66番の雲辺寺、香川県最初のお寺である。標高が900を越えるようなので気合いをいれて挑もう。